≠百物語 やあどうもこんにちは 突然だけど百物語ってさ、江戸の頃に流行った遊びなんですよ まあ歴史が長いだけあって色んな話があるものだよね、みんなよく考えるよ、ほんとに 僕なんかきっと呼ばれても、ひとつも話せないで終わると思う 大体、僕みたいな喋り方は怪談には向いてないですからね 人の話を聞いてたほうが楽しいに決まってます 例えばこれは、子供を亡くした母親がおかしくなってしまって、夜な夜な墓を掘り起こして子供の体を揃えようとする話 年々子供が成長するはずだからって理由でいくつもの墓を掘り起こして、何セットも体をそろえようとするんだって 訳がわかりませんね あれは皿を割ってしまった女の人の話、内容は聞くまでもないですね 百も話を考えるのは大変だからさ、場を持たせるためにこーいう定番をちょいちょい挟んでくる 他には、そうだなー 鬼が人間の女の子を捕まえて、それを美味しく食べるために美味しいものをたくさん与えるんだけど 女の子の注文がどんどん高くなって、最後に鬼は人間になって真面目に働くなんて笑っちゃう話をした人もいます これは怪談じゃあないとおもうんだけど、まあなんでもいいのです 僕が特に好きなのは、この人の話かなー とっくに戦いは終わったのにそれを知らなくて、決まった時間に集まって 戦い始める兵隊さんのお話 この救いのないずっと続いてく感じがとても怖いと思うし、どんな気持ちなんだろうという興味もある いや、そうじゃない、百物語の続きをしていたわけじゃなかったです で、そう、、、百物語は江戸の頃にはあったわけだけど その頃は今と違って、そこそこ広いお屋敷に集まってさ 皆が集まる部屋、何も無い真っ暗な部屋、そしてその先にロウソクを置いた部屋と用意して 怪談を一つ話したら真っ暗な部屋を抜けてロウソクを消してくるってルールだったんだ 火事でも起きたら大変だと思うけど、怖さを出すための演出ってやつですかね でもさ、知ってると思うけど百物語って大体というか殆ど最後まで行かないで飽きて終わっちゃうんですよねー 10物語とか、長くて20物語、全然百には届きません 百って数字に何か意味があるわけじゃないし、百やったところで特別に怪異が現れるなんてことも無いんだけど なんかスッキリしないじゃないですか、毎回毎回そーいうのばっかりで で、思ったわけです、一回一回の百物語がそういうふうに途中で終わってしまうなら それらを一つにまとめて編集してしまえば百にできるじゃないかって 分かってもらえます? いやもちろん重複は避けたいですから似たような話は入れないようにしたんです 皿が合計で百枚割れる百物語じゃどうしたって面白くないですから 厳しく選別すると、思ったより集まらないもんですよ、似たような話ばかりで そういう似たような話はね、江戸時代で言うなら、何もない部屋を抜けるとロウソクの部屋に行き着くんです そして、僕が聞いたこともないような新しい話をすると、、、 ここに来る、つまりそういうことなんです ではそろそろ、貴方の怪談を聞かせてもらえませんか?