【私には尾ひれがある】2014/08/15 ------作品紹介------ 昼休みの教室で、学生の男女がしょうもない会話を繰り広げる、コメディ作品です。 ------キャラクター------ 女……学生。破天荒でパワフル。 男……学生。ツンデレの素養がある。 ナレーション……兼役で読んでくれると助かります。 ------以下、台本------ ナレーション01 :『うわさには尾ひれがつく』。 :噂が伝わる間に実際にないことが付け加わって大げさになること。 ロケーション 〜昼休みの教室〜 女と男は机を挟んで会話している。 女は片手に紙パックのジュースを持ち、男の目を見て話す。 男は携帯を弄りながら、携帯を見つつも意識は女の話に割いている。 女01 :「『うわさには尾ひれがつく』って言うじゃん?」 男01 :「どうした藪から棒に」 女02 :「昨日、なんで尾びれなのか無性に気になってさ、調べたんだよ」 男02 :「うん」 女03 :「ちゃんとしたことはわかんないんだけどさ、一説によると、   「尾ひれ」には、「本体以外に付け加わった余計なもの」みたいな意味があるらしくて」 女04 :「それで『うわさには尾ひれがつく』って言うらしいんだけど」 男03 :「へー」 女05 :「でも私納得いかないんだよ、尾びれって余計なものじゃないじゃん。   魚にとっては足だよ?推力だよ?超大事なものじゃん」 男04 :「そうかもな」 女06 :「(机をバンバンと叩きながら)ちょっと、聞いてる?」 男05 :「聞いてる聞いてる」 女07 :「……むう」 男06 :「きったない音立ててジュース飲んでた奴に『むう』とか言われてもな」 女08 :「……」 男07 :「それで?何が言いたいのよさ」 女09 :「こっち見て話せ」 男08 :「うるさい」 女10 :「それでね、私考えたの。不当に貶められてる尾びれの地位向上を図ろうって。   もっとポジティブな意味で尾びれを使っていこうって。  ……大丈夫?ハトが豆鉄砲食らったような顔してるよ?」 男09 :「あ、いや、すまん、うん。   それで、具体的にはどうすんの?」 女11 :「推進力、転じて、行動力があるみたいな意味で使いたいの。  『(政治家っぽく)私には尾ひれがあります!』みたいな」 男10 :「すごくダメっぽい」 女12 :「いいじゃんいいじゃん、楽しいよ?『私には尾ひれがある!』   ほら、なんか必殺技っぽいし。見ようによっては人魚だよ」 男11 :「大体さ」 女13 :「なにさ」 男12 :「それ、『蛇足』って言うんじゃねーの」 女14 :「人魚じゃなくてリザードマン!?」 ※補足 女07:かわいらしく(あざとく)不満を示すポーズ。男が本当は話をちゃんと聞いていることは理解している。 女08:本気で睨んでいる。 男07:女に睨まれ、若干ビビっている。そこで、わざとおちゃらけた言い方をしつつ、わざとらしく視線を逸らすことで、ごまかそうとしている。 男08:とかいいつつも、携帯をポケットにしまう。