【台本名】無慈悲 【キャスト】   男性ナレ:NHKのように落ち着いている。   たけし:20代くらいの若い男   母親 :4,50代の女性   妹  :小学生っぽい感じ。兄とは年が離れている。   兄  :大学卒業っぽい感じ。お父さんとお母さんは頑張った。   男  :30代くらいの営業マン   自販機:女性の機械声 -------------------------------------------------------------------- 男性ナレ「この世には、『無慈悲』と言うに相応しい現象がある。      今日は、この一部をお聞きいただこう」 ---【無慈悲な母親】------------------------------------------------- たけし「さーて今日は日曜、家族は外出して誰もいない!     今日こそ台本を読んで、声をうpすっぞー!     "ふはははは!小童が徒党を組んで来よったか!"」 女性ナレ「数分後」 母親(遠くの方で)「ただいまー!忘れ物しちゃって・・・あら?」 たけし「"ようこそ我が城へ!ご一行様はなにをご所望かな?"」 母親(段々近く)「たけし?誰かお客さん来ているのかい?」 たけし「"望みとあらば、ここで勝負し"」 SE「ガラッ」 (ガラッと同時に)母親「たけし?」 たけし「"ようで・・・は・・・"」 母親「・・・」 たけし「・・・」 SE「ガラッ」 -------------------------------------------------------------------- 男性ナレ「このように、外出したと思ったら忘れ物したという理由で      家族の誰かが戻ってくることがあります。      しかも不審な現場を目撃しても、問いただしてもくれません。      無慈悲ですね。」 ---【無慈悲な妹】--------------------------------------------------- 妹「にーちゃーん。ちょっといいかな?」 兄「ん?なんだ?」 妹「学校の宿題でさ。『家族』って題名で作文を書かなきゃいけないんだけど、   みんなのことを大体書いたから、見てもらおうと思って。」 兄「おお、いいぞ。どれどれ・・・おお、結構書いたな!」 妹「頑張ったもん!」 兄「ふむ・・・うん・・・親父とお袋のことは・・・ん?」 妹「なに?」 兄「なんで俺の紹介だけ、こんなに少ないの?」 妹「だってにーちゃん、働いてなくってずっと家でゴロゴロしているだけじゃん」 兄「う・・・」 妹「紹介することなんか、何もないし・・・」 兄「・・・」 妹「にーちゃんとこだけ、無駄に時間食ったんだよ?   つーかこれでも良い方だよ?   てか、働けよ」 -------------------------------------------------------------------- 男性ナレ「怖いですね。      妹が可愛いところを見せたと思ったら、どん底に突き落とす。      無慈悲ですね。」 ---【無慈悲な自動販売機】------------------------------------------- 男「あっちー!流石に真夏の昼間に出歩くもんじゃねーな・・・   まあ仕事だから仕方がないか。   あの自販機でなにか買おう」 自販機「イラッシャイマセ」 男「お、これ喋るのか!   えーっと・・・ここはやっぱりスポーツドリンクだな」 (ガタンゴトン) 自販機「アリガトウゴザイマシタ」 男「あっち!!!!   なんだよこれ!コーンポタージュじゃねーか!!」 自販機「・・・」 男「おいおいおい!どーなってんの!   なんでコーンポタージュが出てくんの!!」 自販機「・・・」 男「くっそむかつく!!!」 (思いっきり蹴る音) 自販機「ピー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 男「うわぁ!!!!ちょ!おい!!」 自販機「ピー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 男「やっべぇ!!逃げねーと!!」 自販機「ピー!!!!!!!!!!!!・・・・・・・」 -------------------------------------------------------------------- 男性ナレ「流石に機械。中に入っているものをそのまんま出しますね。      まあどちらかというと、この場合入れた人が悪いのですが・・・      無慈悲ですね。」 男性ナレ「いかがでしたでしょうか。今回の『無慈悲』。      お楽しみ頂けましたでしょうか。      次回、あるかどうかわかりませんが、      『無慈悲 part2』      お楽しみください。」