ロマンスルート(例) 「ここはある古い洋館の前――そこに俺は立っていた。  これから俺はこの中に入らなければならない。  理由は……おいおい話すことにしよう。」 選択肢 ・正面から入る。 ・裏口から入る。 ・窓を割って入る。 ・正面から入る 「今は人が住んでいないからか、建物の中には容易に入ることが出来た。  一昔前には豪華絢爛だっただろう屋敷も、今は時の流れとともに  風化している。ニ十年程前までは、ナントカという高名な資産家が住んでいたが、  何故か今は空き家となっている。なんでも巷の噂では、昔殺人事件が  あったという話だが……真相は定かではない」 選択肢 ・二階に上がる。 ・居間に行く。 ・二階に上がる。 「玄関から正面の大階段を登り、二階の廊下に行ってみた」 ガタン 女の声「クスクスクス…」 「何の音だ? 突然の物音に驚いた俺は、警戒しながら背後を見る。  どうやら廊下にかかっていた絵画が落ちたようだった」 「何故突然絵画が落ちたのだろう? 俺は廊下に落ちた絵画を拾って眺めてみた。  知らない画家の作品だが、なかなか良い絵だ。森の中の湖だろうか。  男女が仲良くボートに乗っている姿が描かれている」 選択肢 ・壁を調べる。 ・ボートか。いいなぁ ・気にしないで先に進む。 ・ボートか。いいなぁ(+1) 「俺も昔、恋人と一緒によく乗ったものだ。最近はデート自体すっかりご無沙汰だが。  ……そのうち、愛想を尽かされるかもしれないな」 「近くの部屋の中に入ってみた。寝室のようだ。ホコリっぽい乾燥した空気の中、  何か変わったことがないか調べてみた。」 ・机の上に何か置いてある。 ・クローゼットの中を調べる。 ・ベッドで寝てみる。 ・ベッドで寝てみる。(+1) 「最近仕事が忙しくてろくに寝ていなかった俺は、思わず天蓋付きの豪華なベッドに  横になってしまった。……うっ、ホコリが凄いな。寝なければ良かった」 ガシャーン! 「突然部屋の窓ガラスが割れた! と同時に、」 ドンドンドン! 「なっ、何だ?!」 ドンドンドン! 「この屋敷には現在俺しかいないはずなのに、何かが激しく扉を叩いている。」 ガシャーン! 「今度は、天井のシャンデリアが落下して床に砕け散った!  一体、この屋敷で何が起こっているというんだ……」 ・騒ぎが収まるまで待つ。 ・部屋を飛び出す。 ・部屋を飛び出す。 「くそっ、こんな所はもうたくさんだ! 俺は急いで部屋から出ようと、  扉に駆け寄ったが――開かない」 ガチャガチャガチャ! ガチャガチャガチャ! バンッ! 「必死にドアノブを回していたらとうとう扉が開き、俺は廊下に飛び出した。  なんだったんだ、今のは…?」 女の声「クスクスクス…」 「聞き間違いか? 今、女の声が聞こえたような…」 ・声のした方に行ってみる。 ・気のせいだな。あっちに行こう。 ・もうたくさんだ! さっさと帰ろう! ・声のした方に行ってみる。 「こっちからか?」 〜〜〜〜〜 中 略 〜〜〜〜〜 こんな風に怪奇現象に襲われつつ謎を解いていく主人公。 いくつかのフラグを立て、決定打となる選択肢を選ぶことによって ラブロマンスルートに突入。 「俺が何故この屋敷にやってきたか。それはこの一通の手紙が答えだ。  差出人不明のその手紙にはただ簡潔に、B子の秘密を知りたければ  この屋敷に来い、という一文だけが書かれていた。B子とは俺の恋人のことだ。  B子の秘密とは、何だ? 一体誰が何の目的でこんな手紙を出したんだ?  俺は不審に思ったが、結局誘い出されるままにこの屋敷へとやってきた。  考えても納得できる回答の出ないまま、俺は屋敷の探索を続ける。」 部屋にあった旧式の電話が鳴る。男は電話をとった。 『モシもシ』編集で甲高い宇宙人みたいな声に。 「誰だ?」 『今スグコノ館から出てイケ。ここは私ノ場所だ』 「何だと? お前があの手紙を出したのか? B子の秘密って何だ?」 『今スグここを出て行ケ。出ないのナラ、死ヨリ恐ろシイ目に遭ウぞ』 「質問に答えろ! お前は誰なんだ?!」 『同ジ事を何度モ言ワナい。今スグそこを出ロ!ソコを出ろ!ソコヲ出ロー!!』 「背中に冷や汗が流れる。ただならない空気になってきた」 ・とりあえず部屋を出る。 ・食い下がる。 ・食い下がる。 「俺は逃げないぞ! お前の目的がわかってB子の無事を確認出来るまでは絶対に!」 『ナラお前は永遠ニそこにイロ』 通常はBADに行くが、きちんとフラグが立ってると続きに。 カチャリ。 「!」 ガチャガチャガチャ! ガチャガチャガチャ! ガチャガチャガチャ! 「閉じ込められたのか」 ダンッ! 扉を殴る音。 「くそっ、こんな所で俺は死ぬのか……。B子、お前のことだけが気がかりだ。B子……  こんなことなら、もっと構ってやれば良かった。すまないB子。無力な俺を許してくれ……!」 カチャリ、ギイィ。 「A雄さん!」 「B子っ?! 何故ここに?!」 「ごめんなさいA雄さん! 私を許して……」 「一体何がどうなっているんだ。説明してくれないか?」 「私、寂しかったの……A雄さんが仕事で行き詰まってて忙しいのはわかってたのに……  つい、C子に愚痴を言ってしまった」 「(C子というのはB子の親友だ)」 「そうしたらC子が、A雄さんのことちょっと懲らしめてやれって。イタズラしてやろうって。  話してるうちについ、私もその気になってしまったの。今から思うと、馬鹿だったわ私」 「……。じゃあ、今までに起こった怪現象は?」 「私とC子の二人でやってたの。このお屋敷はC子の亡くなったお祖父様のもので、  来年取り壊すから少しくらい壊しても大丈夫って」 「(随分大胆なことだ。これだから女という生き物は侮れない)」 「本音を言うと、私も最初は少し面白がってた。きっとすぐに帰るだろうって思ってた。  でも、あなたは私のことをあれだけ考えてくれて、絶対に逃げようとはしなかった。  恥ずかしくなった。こんな素敵な人を罠にはめて、怖がらせて、何やってるんだろうって」 「…………」 「あなたが怒るのは当然だし、許してなんて言えない……ただ、本当に――本当に、ごめんなさい」 「(そう言って、泣きながらB子は頭を下げた。  ……俺は一体、何をやってるんだろう。確かに少し度を超えたイタズラではあったが、  普段大人しいB子をここまで追い詰めたのは誰だ? 仕事を言い訳にして、B子と  正面から向き合ってこなかったのは誰だ? これは全部、今までのツケじゃないか)  B子、すまん!」 「A雄さん?」 「謝らなければいけないのは俺の方だ。今まで仕事にかまけてばかりで、本当に  やらなければならないことから逃げていた。だから今、これを受け取ってくれないか?」 「A雄さん、それは……」 「そうだ。B子、――結婚しよう」 「……はい。喜んで」 ピリリリリ…(携帯の音) 「あら、C子だわ」 「俺に出させてくれ」 ピッ。 『あ、もしもしB子? そっちは上手くいってるぅ? あんまりA雄さん  閉じ込めっぱなしでも悪いし、そろそろ出してあげよっかぁ?』 「やあ、C子」 『えっ、A雄さん? やだ、もう全部…バレてる感じ?』 「ああ。ぜ〜んぶB子から聞いたよ」 『えっ、ええと、あの、そのー……』 「いや、いいんだ。ありがとう。君のお陰で踏ん切りがついたよ。  俺達、結婚することにしたんだ」 『えええっ! あら、あらあらあらまあ……。それは本当におめでとう!  ――フフン、まあ、私のお陰って所かしらね。どうだった、私の演技力?  (変声機使って)ナカなカ怖かっタんじゃナイかしラ? ホらホらー』 「調子に乗るな」 『ごめんごめん。あ、そうそう。そのお屋敷の中に礼拝所があるの。知ってる?  もし良かったら、そこで二人だけで結婚式……あげちゃえば?』 ※礼拝所はフラグが+3くらいするポイント 「(C子のやつ、たまには気がきくじゃないか)  そうだな。では、お言葉に甘えて……」 エンダアアアアアアイヤアアアアアアアア オルウェーラービュー なんか感動する曲が流れてED。