kanosoライクな理不尽選択ADV(いわゆる死にゲー)案 ・ページ自動送り&文字自動ワイプで、選択するシーンでのみ入力行為(時限有り)を要求する ・選択肢(一律) a(スルー):時間切れで自動選択 b(ジャンプ):↑キーもしくは↑スワイプ c(スライディング):↓キーもしくは↓スワイプ d(ダッシュ):連打 ・シナリオ構成 1章=学校編(今ココ) 2章=商店街編 3章=駅&電車編 4章=宅配便のトラックを追いかける編&ルート分岐 5章=ルート別シナリオ ・ルート(基本的にフラグ変数の多寡で分岐) ノーマルルート 覇王ルート 常識人ルート マジカルぱんつぁー☆オマヱちゃんルート(仮) -------------------------------------------------------------------------- #1-1-1(校舎・教室) 「やった!やった!やったーーーーー!!!!」 狂喜乱舞する私を、胡乱げな瞳で友人Aが見つめる。 「何なに?何かいいことでもあったの?」 「あったの!」 喜びを分かち合いたくて、黄金の右ストレート気味に友人Aに携帯の画面を押しつける。 「んーと。『あなただけに贈る、とっておき乙女チックブースター☆スペシャルブリリアント☆☆☆魔法のぱんつ♪乙女の願い、叶えます』?……そっかー。これは一刻も早く家に帰らないとね」 「え?」 「だってコレ今日の午後に届くって書いてあるよ?今すぐ帰らなきゃ不在伝票だけ届いて、魔法のぱんつは倉庫にしまわれちゃう」 //>#1-1-2 #1-1-2(校舎・教室) なるほど、そういうものかもしれない。 <「だから走れ!今すぐ走れ!れっつごー!!」> -------------------- 分岐(提示→ダッシュ) a.スルー //>#1-1-3b b.ジャンプ //>#1-1-3b c.スライディング //>#1-1-3b d.ダッシュ //>#1-1-3a -------------------- #1-1-3a(校舎・教室) ならば私は走ろう。ぱんつを求めて。 //>#1-1-4 #1-1-3b(校舎・教室) 「遅い!もっとチャキチャキ走る!!」 //>#1-1-2 #1-1-4(校舎・廊下) 友人Aの言葉に背中を押されて廊下に飛び出した私。 しかしその目の前に担任の先生が立ちふさがる! <「こらー、廊下を走るなー。内申下げるぞー」 「スライディングよ!」友人Aが叫ぶ!> -------------------- 分岐(提示→スライディング) a.スルー //>#1-1-5b b.ジャンプ //>#1-1-5b c.スライディング //>#1-1-5a d.ダッシュ //>#1-1-5b -------------------- #1-1-5a(校舎・廊下) 私はおもむろに鼻をつまみつつ、担任の先生のガニ股めがけてスライディング! 「なっ!なあっ!!?」 驚く先生を尻目に私は勢いよく駆けだす。 「ごめん、先生!ぱんつが私を待っているの!」 廊下を疾走する私。 3階の廊下を駆け進み、 曲がり角では壁を蹴り、 階段を2階、1階、と1足ずつで跳び下りる。 そうしてたどり着いた玄関口で、私は再び障害に立ち向かう。 //>#1-1-6 #1-1-5b(校舎・廊下) 「ちょっと生徒指導室に来なさい」 私は脂ギッシュな担任の手に捕らえられた。ああ、もう間に合わない……。 //GAMEOVER //>#1-1-4 #1-1-6(校舎・玄関) 黒山の人だかりだ。学食の食券自販機に行列する、飢えた生徒たちの群れだ。 <これを突破しなければ学校の外には出られない! 「ジャンプ!跳び越えるのよ!」後ろから友人Aの声が聞こえた。> -------------------- 分岐(提示→ジャンプ) a.スルー //>#1-1-7b b.ジャンプ //>#1-1-7a c.スライディング //>#1-1-7b d.ダッシュ //>#1-1-7b -------------------- #1-1-7a(校舎・玄関) 「とおっ!」 私は高く跳び上がった。高く高く跳んで、人だかりの真ん中あたりでくるり宙返り。 だってそのままじゃぱんつ見えちゃうもん。 無事玄関に降り立った私は靴を履き替えて外へと飛び出す。 「頑張れー」 友人Aの声援を胸に、私は走り続ける。 ここからが本番だ。 //>#1-2-1 #1-1-7b(校舎・玄関) ばちん! 私は人混みを突破できずにはじかれた。ああ、もう間に合わない……。 //GAMEOVER //>#1-1-6 #1-2-1(グラウンド・校舎前) 我が学校は校舎の前に大きなグラウンドが広がっている。 そして今、ここに多種多様様々な部活動が集まり昼練に勤しんでいた。 放課後にやれよ!と喚きたてたい気持ちを抑え、私はグラウンドの横断を敢行する。 //→#1-2-2 #1-2-2(グラウンド・野球場) 第一の障害、野球部はグラウンドを広々と使って千本ノックの真っ最中。 「サッコーイ!」「ドンマイドンマーイ!」「シマッテイコーウ!」 青春の汗は美しいね。 でも邪魔!まったくもって邪魔! <下手に近づこうものなら硬式ボールが雨あられと降ってくる!> -------------------- 分岐(提示→ダッシュ) a.スルー //>#1-2-3a b.ジャンプ //>#1-2-3b c.スライディング //>#1-2-3c d.ダッシュ //>#1-2-3d -------------------- #1-2-3a(グラウンド・野球場) とはいうもののこの広いグラウンド、ボールなんてそうそう当たるもんかと悠々真ん中を走ってみる。 「アブナァーイ!」 声に振り返ると、なんと目の前に弾丸ライナーが! ばこーん。 私は気絶した。 //GAMEOVER //>#1-2-2 #1-2-3b(グラウンド・野球場) おもむろにジャンプしてみる私。 しかし、いくら人間の身長分くらいは軽々飛んでみせる私でも、さすがにボールの飛距離は越えられなかった。 天空から私の頭蓋骨へと突き刺さる硬式ボール。 私は気絶した。 //GAMEOVER //>#1-2-2 #1-2-3c(グラウンド・野球場) 私がサードにたどり着いた瞬間、高めのセンターフライが打ち上がる。 コーチャーが「オーライオーライ!」と叫ぶ。 今だ! 私はホームベースへと必死に駆ける。 センターから中継なしのレーザービームが追撃してくるのが見える。 負けられない!すかさずホームベースへダイビングヘッドスライディング!! ……どうだ!?両手を地面に放り出したまま、ちらり主審に目をやる。 「セィーッフ!!」 獲った。 チームメイトと喜びを分かち合う私。これぞ青春。これぞ友情。これぞ夏。 しかし時間を盛大に無駄にしてしまった。 //GAMEOVER //>#1-2-2 #1-2-3d(グラウンド・野球場) 硬式ボールの雨に臆さず、私はダッシュで突貫する。 次々と地面に突き刺さるボールを一顧だにせず、私はただ前だけを見据えて駆け抜ける。 紛争地域で戦う傭兵の教えにこういったものがあるという。 「自分の後ろに着弾する銃撃は他人を狙ったもの。前に着弾する銃撃はお前を狙ったものだ」 後ろにばかり着弾するボールが、私がホームベースに近づくに従い、次第に私の目の前に落ちるようになり、やがて直接ライナーが飛んできた。 なおも構わず私は疾走する。ホームベースへの距離、100m、50m、25m、5m……! 眼前に、驚きに目を見開いた野球部主将。 すれ違いざま、私は蹴たぐりを叩き込む! 「オマエ、ワザト、ヤッテンダロ」 倒れ伏す野球部主将を捨て置いて、私は先へと進む。 //>#1-2-4 #1-2-4(グラウンド・フィールド) 芝生生い茂るフィールドに辿り着くと、そこでは生物部が活動をしていた。 彼らは芝生の上に這いつくばり、めいめい懸命に何かを探している様子。 <「四つ葉のクローバー……。四つ葉のクローバー……」 それ生物部の活動と違う。 第2の障害、決定。> -------------------- 分岐(提示→スライディング) a.スルー //>#1-2-5a b.ジャンプ //>#1-2-5b c.スライディング //>#1-2-5c d.ダッシュ //>#1-2-5d -------------------- #1-2-5a(グラウンド・フィールド) ……いや、冷静に考えたら彼ら、私の進路を塞いでるわけじゃなし、邪魔しないよう通り抜ければいいだけの話では? 私はまっすぐに走り抜けた。 //常識人フラグ+1 //>#1-2-6 #1-2-5b(グラウンド・フィールド) 「ジャーンプっ」 私は生物部一同の頭上を高く飛び越えた! 「おおーっ」 たちまち地上に湧き起こる歓声。……いったい何故? 見れば生物部の男子部員が私の方を見上げているではないか! 見られた!! 見られたーっ!! 恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして硬直する私。 部長らしき男がそんな私に近づき、にこやかに握手を求めてきた。 「いいものを見させていただきました。ありがとうございます」 前かがみだった。 //GAMEOVER //>#1-2-4 #1-2-5c(グラウンド・フィールド) 私はスライディングでもって突破を試みる。 走ってきた勢いをそのまま、鋭く右足を蹴り出す!天然の芝生は良く滑り、等速直線運動で私の身体を運ぶ。飛び散る青草。さながら緑色のつむじ風がフィールドを横断するかのようだ。 「あっ」 私の通過した後で誰かが叫ぶ。 「四つ葉のクローバー、ゲットだぜ!」 どうやら私が蹴り飛ばした青草の中に四つ葉のクローバーが混じっていたらしい。 ほんのり良いことをしたような気分のまま、私はフィールドを抜ける。 //>#1-2-6 #1-2-5d(グラウンド・フィールド) 彼らに構わず、私は突進する! 文化部の貧弱な肉体などものともせずはね飛ばし、私はフィールドを駆け進む。 と。 突然何ものかに足を取られる。カクンと重心が頭ひとつ分地面に近づく。とっさのことにバランスも取れず、私は頭から芝生に突っ伏した。 いったい何が……?私が足もとを見ると、そこには草を結わえて輪っかがつくられていた。 「フフフ……。こんなこともあろうかと、我々は前もってブービートラップを仕掛けておいたのですよ」 はね飛ばした生物部員のひとりがよろよろと顔を上げ、不敵に口角を持ち上げた。 //GAMEOVER //>#1-2-4 #1-2-6(グラウンド・トラック) フィールドを突破してトラックに出た。目指す校門は目前だ。 しかしまたしても私に立ちふさがる第3の障害。 なんとここでは陸上部が練習の真っ最中らしい。 <校門まで一直線にハードルが並べられている。 私は迷わずハードルに立ち向かった。> -------------------- 分岐(提示→ジャンプ) a.スルー //>#1-2-7a b.ジャンプ //>#1-2-7b c.スライディング //>#1-2-7c d.ダッシュ //>#1-2-7a -------------------- #1-2-7a(グラウンド・トラック) 話によると、ハードル競走というものは多少ハードルを倒してしまっても失格にならないものらしい。 ならば。 私は走りだす。ちまちまと飛び跳ねる必要なんてない。全部のハードルをなぎ倒してしまえばいいじゃないか! 最初のハードルを蹴り飛ばす。右膝に-10のダメージ。 大して痛くない。この勝負、勝てる! ハードルを蹴り飛ばす!蹴り上げる!打ち砕く! 右膝に-10のダメージ。-10のダメージ。-10のダメージ。-10のダメージ。-10のダメージ……。 ――右膝は死んだ。 ……うん。同じ箇所にばかり当たるんだもん。じわじわ来たよ……。 //GAMEOVER //>#1-2-6 #1-2-7b(グラウンド・トラック) 常日頃から思っていた。 ハードルなんてくぐっちゃえば簡単じゃんって。 私はスライディングでハードルを突破する! ズザザザザザザザッッッ!!!!! 一蹴りで10本のハードルをくぐりきり、その勢いを殺さぬまま立ち上がって、私は再び走りだす。 やっぱりくぐった方が楽じゃん。 //>#1-2-8 #1-2-7c(グラウンド・トラック) ハードルは跳び越えるものだ。 私は最初のハードルを踏み切り板として、勢いよくジャンプ! 高く、高く! 遠く、遠く!! I can FLLLLLLLLLLLLLLLLLLLLLLLLY !!!!!! ……ダンッ!! 私は10本のハードルを悠々飛び越え、校門へと走った。 //>#1-2-8 #1-2-8(グラウンド・校門前) ついに校門まで辿り着いた。 しかしそこには最後の障害が! 何故か生徒会役員が校門を見張っている。 なんてこと。さてはあの担任が生徒会に通報したな。 どうする? このまま校門を抜けることは不可能。 <ならば! そう、隣のブロック塀をよじ登れ!!> -------------------- 分岐(提示→ジャンプ) a.スルー //>#1-2-9a b.ジャンプ //>#1-2-9b c.スライディング //>#1-2-9c d.ダッシュ //>#1-2-9d -------------------- #1-2-9a(グラウンド・校門前) ……いやいやいや。 何もそこまでしなくても、事情を話したら生徒会も通してくれるでしょう。 私はにこやかに微笑んで校門に近づく。 しかし生徒会役員の色白メガネは仏頂面で私の腕をつかみ、有無を言わさずこう言った。 「こらー、学校をサボるなー。内申に響くぞー」 ……おのれ、こいつ担任の同類か。 //GAMEOVER //>#1-2-8 #1-2-9b(グラウンド・校門前) 校門前の生徒会役員に気づかれる前にブロック塀に取りつくことにする。 私は小さく助走して、ブロック塀に向かってジャンプした! タン、タン。 飛距離が足りない分は塀を2回ほど蹴りあがって、よじ登る。肘までてっぺんに届いたならこっちのもの。あとは腕の力で身体を引き上げれば良い。 うまい具合にブロック塀を越えることができた。生徒会に見つからないうちに駅へ向かおう。 いざ、ぱんつを求めて。 //>#2-1-1 #1-2-9c(グラウンド・校門前) 「くらえ、スライディングだあぁっ!」 私は渾身の力を込めてブロック塀にスライディングをぶちかました! ……まあ、当然ながらびくともしない。 むしろ私の足の親指の方が変な向きに曲がってしまった。 「痛ったぁーーい!!」 何かかわいそうなものでも見るような目つきの生徒会役員が、私を保健室に連れて行ってくれた。 //GAMEOVER //>#1-2-8 #1-2-9d(グラウンド・校門前) 「突っ貫ぁぁぁんん!!」 私は勢いをつけてブロック塀に体当たりした! するとブロック塀はけたたましい音を立てて見事に崩れ落ち、私は学校を脱出することに成功した。 勢いそのまま、駅へと走り去る私を、生徒会役員が呆然と見送っていた。 //覇王フラグ+1 //>#2-1-1