『だってむにむにしてるし』 A01「神様、懺悔いたします。私は先日、電車に乗っているときに両隣に座っていたお婆さん2    人にもみくちゃにされて、その、恥ずかしながらズボンにテントをこしらえてしまいまし    た。いや、だってですよ?お婆さんとはいえ電車が揺れるたび二の腕とか太ももとか当た    るんですよ?それもお婆さんってあれで意外と柔らかな触り心地なんですよ、こう、ふに    ふにって。……ええい、思い出すな俺!ああ神様!私は健全な青少年としてあるまじきこ    とをしてしまいました。頼む、許してください。この通り!」 B01「若く健やかなる男子よ、神はそなたの罪を許したまうでしょう。あなたの罪はあなただけ    のものではありません。青く健康な若さというものは時に自分の意図せぬ方向に暴走して    しまうものなのです。そう、あのぷにぷに感。しかも温かいし。痩せて皮が余りはじめて    いるだけだとわかってはいるんだよ?でも、つい、いや、ついね。あれは仕方がない。や    むを得ない。あれは許されるべき。君は悪くない。神はあなたを許すとおっしゃっていま    す」