A:部屋の主。朗らか。寂しがり B:Aの友達 A「お茶無いから水でいいか? 水道だけど…ふわぁ」(あくび) B「うわ、でっけーあくび」 A「いやぁ、最近あんまり寝れてなくてさー。ちょっと聞いてくれよ」 B「あーまたあれだろ部屋になんか出るとかいう奴だろ。今もなんかいるとかいわねーだろうな」 A「今は特に誰も見あたらないな。お前がきてるから遠慮してくれてるっぽい」 B「なんでちょっと気遣ってもらってんだよ…早く引っ越せっつーのこんな部屋」 A「えー、でもほら俺寂しがりだからさ、何か出てくれたほうがなんかこう一人じゃないって思えて快適に過ごせるんだよ。最近はラップ音とか金縛りとか減ってきて良い具合に共生できてると思うし」 B「いや相手生きてねぇから」 A「じゃあ俺の一方的な寄生というわけか」 B「いやその理屈も可笑しい…っていうか、じゃあ寝れてないのは何でなんだよ」 A「そうそれそれ。最近また同居人が増えたんだけど、そいつちょっとやばくてさ」 B「え…だ、大丈夫なのかよ。お前がやばいって言うって相当だぞ」 A「えっ、そうか?」 B「そうだよ。世では夜中に金縛りで目ざめたら見知らぬ髪の長い女が伸し掛かってきてたり、 A「いやーあれはドッキリハプニングだった。惚れるかと思った」(食い気味に) B「ベランダに瞬きする生首が転がってたり、 A「なんかジブリ映画みたいでちょっとときめいたな」(〃) B「上は空き部屋のはずなのに天井から子供の足音がしたり洗面所の鏡に老婆が映ったり廊下には誰もいないのに執拗にノックされたりするのは既に相当にやばいんだよ!」 A「いやーでも最後のは俺もちょっと怖かったよ。何か変な人にストーカーとかされてるのかと思って。まぁ結局同居人の一人の悪戯だったって言うんだから笑ったけどさ」 B「全部の事象に居合わせた俺はもう死ぬかと思ったわ!」 A「いやーそれでも尚俺の部屋を訪れるお前も相当すげーと思うよ」 B「そっ、そ、それは…まぁ…」 A「まぁ?」 B「そ、そんなことどうでもいいわ! で、何なんだよそのやばい奴って」 A「ああ、その話だっけ。そうそいつまじやばいんだって。俺が寝てると丁度窓のあたりにふわーって現れるんだけどさ」 B「まぁそこまではよくいるタイプだな」 A「そいつがいると段々寝苦しくなってきて目が覚めるんだけどな、そいつな……すっげぇ福山に似たイケメンなんだよ……」 B「……はい?」 A「いやまじなんだって顔は超はっきり見えるんだけど、もう俺一瞬マジで福山がきちゃったのかと思って、素人寝起きドッキリみたいなのかと思ってなんかそれっぽいリアクション作っちゃったもん」 B「え、お、おお……えっそれだけ?」 A「えっそれだけって、やばくね? 雅治だぞ? お前、雅治にガン見されて寝るってお前、すっげー怖いぞ?」 B「いや福山ではないんだろ?」 A「いやいやもしかしたら雅治の生霊かもしんないレベルで似てるんだって! マジで! もう俺寝るどころじゃねーよ!」 B「いやいやいやお前は何で頬染めてんだよ」 A「……雅治って間近で見るとほんと顔整ってるっていうか、ハンサムなのな……」 B「しらねぇよ!! いやほんとしらねぇし福山の顔間近で見たことねぇしそもそもお前が見てるのも恐らく福山じゃねぇし! つうか呼び捨てにすんな! ていうか、ちょ、おい、きけってお前ちょっとマジ目ぇやばいぞ?!」 A「(ぶつぶつと常軌を無くしたかんじで各自福山への愛を語るか、若しくはルイズコピペを福山改変したりすればいいじゃない)」 B「う、うわ、だめだこいつはやくなんとかしないと…とりあえず部屋から出さないと! 立て! 馬鹿ほら早く!」 A「何だよ止めろよ俺はこいつとずっと一緒にいるんだずっとずっとずっとずっとずっと!」 B「ひっ?!」 (ラップ音っぽいのとか鳴り出す) B「くそ、くそ、こいつをお前なんかに渡してたまるかよ! おいちゃんと立て!」 (部屋を出たっぽいSE 足音、ドア開閉音など) B「(息荒く)と、とりあえず、俺の部屋に…、おい、起きろ、おいってば! おいまさかお前っ、」 A「……(安らかそうな寝息)」 B「っ、(ため息)……くっそ、なんでほっとけねぇかなぁ、こんな奴」 A「(寝言っぽいものをもごもご)」 B「とりあえず俺の部屋行って、朝になったら部屋解約させねぇとなぁ…」