むかしむかしあるところに、桃太郎というそれはそれは立派な若者がおりました でも本当は立派、というほどではなかったかもしれません 良く解らないのです だって桃太郎なんて変な名前の奴がいたら普通苛められるに決まってます 速攻です、転校初日から地獄を見るはずです。 ですが彼は立派だということになっています、なんででしょう もしかしたら……見えないところが立派だったのかもしれません だとしたら、お腰に付けたキビ団子とは、一体何の隠喩なんでしょうか わかりません… でも昔話なんてそんなものなのです 子供向けの痛快冒険活劇の裏に、作者の薄汚い思惑が 異常な精神世界が反映されていたりするのです ならば、その股間のキビ団子でもって3匹の畜生を手なずけるあたり 鬼、と呼ばれるべきはむしろ桃太郎なのかもしれません 赤鬼とか青鬼とか言ってる場合ではないのです 鬼達の貧弱な角なんかじゃあ、はなから勝負になるわけがないんですよ とんだ鬼ヶ島じゃないですか、楽園ですよ奴にとっては 酒池肉林だったんですよ、皆だまされてたんですよ! もうキビ団子無しじゃ生きられない体にされちまったんです 子供向けとかねぇ笑わせてくれるじゃあないですか 本当はね、こーいう話なんですよ、怖い奴なんですよー桃太郎ってのは