舞台:とある保育園 少年:保育園生。男児。歳の離れた兄がいる。兄の影響を受けて育つ 保母:新米。非常に気が弱い。子供好きだが、教育や子供そのものに対して、過度の理想を抱いており、ギャップに悩み中 以下台本 『ひゃくじゅうの王っ!』 少年 「ガォー!ガォー!」 保母 「あらあら、何してるのかな?怪獣さんごっこ?」 少年 「違うよっ!ライオンさんごっこ!」 保母 「そっかぁ。ライオンさんが好きなのかな?」 少年 「うん!だってね、強くてね、エラくてね、僕のお兄ちゃんみたいなんだぁ!」 保母 「へぇ、お兄ちゃんはとっても凄いんだねぇ〜」 少年 「うん!」 保母 「そっか、そっかぁ〜。ねぇ、先生も一緒にライオンさんごっこしてもいいかなぁ?」 少年 「いいよ!じゃぁ、先生はライオンのお母さん役ねっ!ガォー!」 保母 「ふふふ。がぉ〜!」 しーん…。 ドン!!(少年が机を叩く音) 保母 「ひっ!ど、どうしたの…?先生の鳴き声変…だった…?」 少年 「…ッチ」 ドン!! 保母 「ひぃっ!…そ、そんな事しちゃダメだよっ…?お手て痛い痛いしちゃうよ?」 少年 「…うっせーなぁ。とっとと飯もってこいよ、クソババァ!」 保母 「ちょ、ちょっと…?何処でそんな汚い言葉…」 ドン!ドン! 保母 「ひぃっ!」 少年 「壁ドン二回は何の合図だ…?言ってみろ」 保母 「せ、先生そんなのわからないよ…。ね?ライオンさんごっこに戻そう?ねっ?」 ドン!ドン! 少年 「壁ドン二回は、ティッシュ切れたの合図だろぅがぁ!」 保母 「ひっ、ひぃい!」 少年 「毎週この時間はひなたん見てハァハァするって決まってんだろうが!明日はシャロたん、明後日はルイズたん!その次はなでこたん!」 少年 「俺はハァハァすんのに忙しいんだよ!わかったらとっととティッシュ持ってこいよ!クズ!!」 保母 「あ、あ、あわわわわわ…」 保母 「え、園長先生ぃぃ〜〜!」 ダッダッダッ(保母さんが走り去る) 少年 「あ!あれぇ〜…。先生どっかいっちゃったぁ…。つまんないのぉ」 ナレ 「百獣の王ライオン。その雄は、一日の大半を怠けて過ごし、狩りは専ら雌の仕事である。一方で性欲は強く、一日で五十回近くの性交を、群のメスと行うという。因みに、一度の行為に所要する時間は、平均、二十秒程度だ…」 少年 「ガォー!」 おわり