『きっとホワイトバレンタインデー』 A:女性。雪国暮らしは今年が初めてっぽい。 B:男性。しょー君。Aとは同棲してるっぽい。 A01「今日も良く降るねえ」 B01「げ、また降り始めた?」 A02「今日は牡丹雪だね」 B02「うげぇ。明日も30分早く起きて雪かきしなきゃか」 A03「♪雪やこんこ、あられやこんこ……」 B03「雪、好きねえ」 A04「きれいだよー」 B04「そんなに好きなら少しは雪かき手伝ってくんない?」 A05「嫌です」 B05「雪かきしないとお前も家から出られないんだが」 A06「でも雪かきなんてやったら雪が嫌いになっちゃう」 B06「て・つ・だ・え」 A07「このまま来月まで降り続いてくれたらいいのに……」 B07「何でだよ。いや2月なら普通に雪降るけどさ」 A08「本当!?」 B08「ん、まあ」 A09「やった」 B09「何でだよ」 A10「だってホワイトバレンタインデーだよ、ロマンチックだよー」 B10「ロマンチックねえ」 A11「ロマンがわからんやつは女の敵だよ」 B11「バレンタインデーはモテない男の戦場だ。ロマンなんか必要ないぜ」 A12「知ってるかい?あんたとっくにリア充なのさ。裏切り者は殺されても文句は言えないんだぜ    い」 B12「くっ、なんてことだ。こんなちんちくりんに引っかかってしまったのが運の尽きか」 A13「男のロマンは複雑だねい。……つーかちんちくりんって誰のことだコンニャロー」 B13「ところでホワイトバレンタインデーだとチョコレートもやっぱり白いのか?」 A14「ふっふっふ。君はホワイトクリスマスに白いケーキを食べるのかね?」 B14「……うん。まあ」 A15「あ。……うーん、雪が降ったらホワイトチョコにしたいところだけど、でも雪が降らなかっ    た場合用に普通のチョコも用意しなきゃいけないし。悩む」 B15「『ふっふっふ。君はホワイトクリスマスに白いケーキを食べるのかね?』」 (※SE:ベシッ、とAがBを殴る音) B16「痛っ。……あ、それなら粉砂糖使うってのはどうだ?普通のチョコだけ用意しといて、雪が    降ったらその上に粉砂糖を振りかけるの。ちょうど雪みたいに。ほら、クリスマスケーキで    そういうのあるだろ」 A16「……それ採用。ぐっじょぶ」 B17「しっかしほんと良く降るな、雪」 A17「きれいだねえ」 B18「雪かき、手伝わない?」 A18「頑張れ!ファイトだ、しょー君!頑張って雪かきしてくれたら私が誉めてあげよう」 B19「いらねー」 A19「本当に?」 B20「……まあ、もらえるものは、もらっとくかな」