男A01「はーい今年もやって参りましたこのシーズーン!!」 男B01「全国3億2千万人の非モテ系声劇男子の皆様、いっかがお過ごしですかぁー!」 男C01「今年こそは、憧れのあの子から手作りチョコをもらいたい!」 男A01「いいや、手作りなんて贅沢は言わない、チロルでもいい!」 男B02「なんでもいい、義理じゃないチョコをもらいたい!!」 男C02「そんな俺達のささやかな夢をかなえるのは!」 男A03「かなえてくれるのは!」 男B03「……いるか?そんなやつ」 男C03「そもそもリアルに女子の知り合いなんているか?」 (3秒くらい沈黙、BGMも鳴らない) 男A04「っだああああああああ! だめじゃん!? ぜんっっぜんだめじゃん!?」 男B04「まぁ俺らなんてそんなもんよ」 男C04「バレンタインチョコ?なにそれおいs──…」 男A05「おーいーしいいいいいいいいに決まってんだろおがああああああああ!」 男B05「俺、毎年このシーズンになると甘いもの好きをアピールするんだけどなああああ!」 男C05「いや、待てよ……」 男A06「んだよ、これ以上現実を見せんなよ!」 男B06「そうだそうだー、俺らリアルにチョコくれるような女子なんて知らんのだー」 男C06「リアルがだめなら、ネットがあるんじゃね?」 男A07「はぁ?! 何ソレ!」 男B07「絵に描いた餅は食えんのだぞー」 男C07「この際贅沢は言ってられん、ネット越しでもチョコをもらおう」 男A08「おいおいおい、非モテこじらせてとうとうアッチに旅立ったか?」 男B08「具体的に、どうもらおうってんだよ」 男C08「いやさ、なんていうか…こう…(声色使って)○○クン、これ、義理じゃないチョコ♪(声色終了)とかって台本をさ、書いて……」 男A09「お……?」 男B09「なるほど……擬似バレンタインというやつか……お前頭いいな」 男C09「だろー?任せてくれって!」 男A10「で?誰がそんな台本書くん?」 男B10「俺台本なんて書いたことねぇぞー」 男C10「俺もだよ、そもそも文才なんてねぇし!」 男A11「しかしこれは、俺らに残された最後の手段、いわばリーサルウェポン!」 男B11「甘酸っぱすぎてキュンキュンくるような台詞を女子に言ってもらえるかもしれないラストチャンスなわけだ」 男C11「しかしそんな台詞思いつかないぞ……」 男A12「……そもそもすぐ思いつくようなら、もっとこう、リア充的な何かに近い位置にいてもいいよな……」 男B12「そうだ、台本!台本書くの得意な奴誰か知らない?!」 男C12「スレで募ってみたらいいんじゃないだろうか」 男A13「おっまえほんっとあったまいいなおい!」 男B13「よっしゃ、ちょっと書き込んでくる!!」 男C13「任せた!」