『春、ファンタジー、金玉』 A:子ども。純真な良い子。 B:男性。人の良いパパ。 C:男性。気さくな紳士。 D:女性。感性豊かなママ。 E:突っ込み役。主に作者と読者に対して。 A01「ジャングルもじゃもーじゃ、ヤシの木一本、実が二つー♪」 A~D1『春だ!お酒だ!お花見だ!』 B&C&D1『かんぱーい!!』 B01「いやあ、晴れて良かったですねえ」 C01「お花もちょうど見ごろで、お花見をするなら今日が最高ですな」 D01「ほんと日差しも暖かくて、ほら、お玉々様もぐにーっとシワを伸ばしきってますよ」 B02「ま、ま、さっそく一杯」 C02「おお、ありがたい。やはり満開のお花の下で飲む酒は格別ですな」 B03「黒々としていて、長く伸びて、よく縮れていて、いやはや見事なものです」 C03「日の光を浴びてつやつやと輝いている。きっと土地が良いのでしょう」 D02「この辺りは白蛇様ゆかりの土地ですから。白蛇様のご加護があるのですよ」 B04「ま、ま、一杯」 C04「いただきます」 A02「ママー、いっぱい取れたー」 D03「あらあら。さっきから木の周りで何かしてると思っていたら、散ったお花を拾い集めてい    たのね」 A03「もじゃもじゃー」 D04「あらあら。ふかふかねー」 A04「ふかふかー」 B05「お、パパもふかふかしたいなあ」 C05「そういえばちらほらと花びらが降ってきていますな。実に雅です」 B06「風流ですなあ」 A05「パパー」 B07「ありがとう。うん。ふかふかだ」 A06「ふかふかー」 D05「お弁当はいかがですか」 C06「おお、よろしいですか」 D06「はい。ひじきと煮卵とソーセージがいっぱい詰まった、我が家特製のお弁当です」 A07「あ、白蛇様だー!」 C07「春の陽気につられてお目覚めなさいましたかな」 B08「見ろ、白蛇様が木に巻き付いていらっしゃる」 D07「きっとおしごきあそばれますのね」 A08「頑張ってー、白蛇様ー」 D08「頑張れー」 B&C1『頑張れ、頑張れ』 A&D1『頑張れ、頑張れ』 C08「おお、お玉々様が昇っていく」 B09「まもなくですな」 A&D2『頑張れ、頑張れ』 B&C2『頑張れ、頑張れ』 A&D3『頑張れ、頑張れ』 (※SE:ブシャア、と木の根元から樹液が溢れる音) A09「出たー!」 B&C3『ばんざーい!』 D09「ああ、白蛇様のおしごきを目の前で見られるなんて私……」 B10「おお、お玉々様が降りてくる」 C09「心なしか木の幹も柔らかくなったように見えますな」 A10「ふにゃふにゃー」 D10「あら、木が倒れてきますわ」 B11「お玉々様に押しつぶされる」 C10「ご立派ですな」 (※SE:ズズーン、と木が倒れた音) A11「あはははは。ぺちゃんこー」 B12「あはははは」 D11「あはははは」 C11「あはははは」 E01「……正気になれ、お前ら」