A01「なあ、もうやめろよ。こんなことしたって何にもならないだろ。お前の妹はお前にこんな   ことをしてもらうために死んだんじゃない。あの子は、お前に、ただ幸せになってほしくて、   ただ生きてほしくて……なあ、そうだろ」 B01「どこかで聞いたような言葉で僕を憐れむな!まっとうな人生を与えられたやつに、人並み   の幸せを授かったやつに、僕の怨嗟が理解できるものか」 A02「俺だって辛いことは知ってる。悲しいことだって知ってる。だけどな、そんな不幸の先に   はいつか必ず幸せが」 B02「幸せと不幸せが順繰りに訪れるのが人生ならば、僕にはそんなものなかった。人として生   きた時間なんて微塵もありはしなかった。……お願いだ。どこかの誰かの考えで、どこかの   誰かの言葉で、僕を規定してくれるな」 A03「俺はお前の絶望を知らない。自分の命と引き替えに世界を滅ぼそうなんて気持ちも理解で   きない。けどな、俺はお前に生きてほしいんだ。俺だけじゃない、アリスも、ルイも、トー   マも、ジャスティンも、アドニスも、皆そのために今も戦ってる。お前に生きてもらうため   にだよ!だったら、借り物の言葉でも何でもいい、お前を説得するしかないじゃないか」 B03「無意味だ。手遅れだ。そんなもの初めから僕には届かない」 A04「例えこの言葉が路傍の石ころに如かぬ無価値なものであったとしても、例え幾百、幾千の   響かぬ言葉を投げかけることになっても、それでもあきらめるものか!俺の心だって初めか   ら固まってる。お前を救うんだ、絶対に。あきらめるものか」 C01「ここに美味しいぱんつがあるぞー!!」 A05「……」 B04「……」 C02「メルシー!」 B05「ぐふっ。……どうやら手遅れのようだ。だけど、ありがとう。こんな僕も、最後の最後に   は幸せを享受できた。……ああ、君は、暖かいな」 A06「違う。違うぞ。こんな結末ちっとも幸せなんかじゃない。……お前は、不幸に慣れすぎた   んだ。くそっ」