私だけの魔法のぱんつ。そろそろ届いているかな? インターネットの何かものすごくピンク色のサイトで見つけた、 私だけのとっておき乙女力(おとめぢから)ブースター!オーダーメイドなの。 キンコンカンコン、6時間目終わりのチャイムが鳴った! 起立!礼!グッバイ! 誰よりも早く教室を飛び出し疾走、ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!!! だって1秒でも早くアレを履いてみたいんだもん。 校門を抜けて坂道を駆けて踏切をくぐり 商店街を突っ切って横断歩道を飛び越え駅前のショップに見向きもしない。 私は一陣の風になる! だけどちょっと待って!何か忘れてない?そっか、帰りのショートホームルーム忘れてた! ……とか何とか考えてるうちにズサァァァッと土埃巻き上げ、ゴーホーム!アイムカミング! まあいいや、後で考えよう! そんなことよりぱんつだ、ぱんつ!!!!! 郵便受けに鎮座まします小さな茶色いメール便。 その身はありふれたボール紙なれど、今あなたはきっと誰よりも輝いてる! 角がベッコリつぶれているのはご愛敬。氏ね○○○。 この中に私の宝物が入ってる。一日千秋、待ち焦がれたマジックアイテム、魔法のぱんつ! そっと優しく、赤ちゃんの服を脱がすように包みを剥ぎ取りましょう。 ……ええい、我慢できるか!ビリビリ、ヒャッハア! 出てきた、出てきた、出てきましたよ、出てきた、出てきた、出てきたァ! 純白おパンティ、シルクの肌触り、これぞ究極、魔法のぱんつ! 出会えたことが嬉しくて、思わず頬ずり。1、2、3。 とたんに白い煙が湧いて出て、ターバンかぶった半裸のデブが出現、刹那に宣った。 「あなたの願いを3つ叶えま」 知るか! 私の願いはただ一つ!ぱんつを履くことだ!! お呼びでないデブはどっかに行って、いよいよぱんつを履こうと思うわけですが、 ここで湧き上がる強烈な迷い、もとい、貧乏性。 特別な魔法のぱんつを履くには、もっとふさわしいシチュエーションがあるはずだ。 それがどんなものかは今ひとつ思いつかないけれど、とりあえずシャワーくらい浴びようか。 不浄の身体ではぱんつの神様に失礼だ。 レッツシャワー!レッツシャワー! 制服を脱ぎ捨て、お風呂に直行!右手にシャンプーハット、左手に魔法のぱんつ。 ぱんつを肌に滑らせると現れるきめ細やかな泡。さすがは魔法のぱんつ。 香りもステキ、ベルガモットにクローブ、ブラックペッパーを混ぜた絶妙な乙女フレーバー。 さすがは魔法のぱんつ。